「ゆり根」が高級食材である理由 (産地訪問)

こんにちは 九州やさい日和 主宰
野菜と料理研究家 永利裕子です。

私の住む福岡では、ゆり根は、年末になると店頭に並びます。
一般の家庭では、お節料理に使うことが多いですね。

九州には産地がないので、どうしても高級食材のイメージです。
私はゆり根が大好きなので、年に数回、手に入ればバター焼きで食べるのが気に入っています。

そんな「ゆり根」、産地に伺って高価な理由が改めてわかりました。

ゆり根は、出荷までにとても時間のかかる野菜なんです。

ゆり根はその名の通り、食用種の百合の球根です。

うろこ状の鱗片が重なり合った形状が和合に通じ、 子孫繁栄を祈る縁起物として、 おせち料理の一品として使われます。

2022.7 北海道真狩村 ゆり根畑

 

おせちのほか、京料理によく使われるため その産地も関西のイメージがあるかと思いますが 意外なことに99%以上が北海道産。
その中でも30%はニセコ町のお隣、真狩村で約60軒の農家さんがゆり根を栽培されています。

ユリ根は栽培がとても大変。
5年~6年植え替えを重ねながらやっと、この大きな球根を収穫することができるそう。
その間、毎年、畑を変える必要があるので 植え付けの手間もかかり、 花に栄養を取られないよう固いつぼみを 一つひとつ手で摘み取る作業もあります。 収穫は、傷をつけないように丁寧に掘り出し、日光に当てないように おがくずで守って出荷。
栽培から出荷までの実情を知ると ユリ根が高級食材である所以がわかりますね。 

詳しくは、こちらからもご覧ください。真狩村のサイトより

真狩町の「道の駅真狩フラワーセンター」では、さすがにゆり根の産地だけあって
大きく立派なものから、お得な規格外のものまでずらりと揃っていました。

生産者のみなさんは、普段から天ぷら、かき揚げ、パスタ、サラダ、コロッケでも
ゆり根を召し上がるんですね。
なんてうらやましい・・・

真狩村のサイトに「ゆり根の美味しい食べかた」がたくさん載っていますので
興味のある方はぜひ♪


食堂には、「ゆり根のかき揚げ丼」や「ゆり根のかき揚げそば」という魅力的なメニューも
揃っていましたよ。食べられなくて残念。。

しっかり買い物してきたので、これからゆり根ごはん、ゆり根のバター焼きで
頂く予定です。

ゆり根の産地から離れて暮らす私にとっても本当に貴重な野菜。
産地の農家さんに感謝!美味しくいただきます。

2022.7 加筆

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