日本一の梅の産地、収穫時期の「和歌山県みなべ町」を見学 2022年6月6日 最終更新日時 : 2022年6月6日 NagatoshiHiroko こんにちは 野菜と料理の研究家 永利裕子です。週末は、思いがけず時間ができたので急遽、和歌山県みなべ町に行ってきました。今の和歌山といえば、梅、梅、梅ですね。 和歌山県みなべ市の「南高梅」 全国の約7割の生産量を誇る和歌山県でも、ナンバー1のみなべ市。みなべ市の7割は梅の山林が占めるということで小高い南部梅林(みなべばいりん)からの眺めは圧巻です。(一般的には2月の開花の時期にみなさん訪れるようです笑)奥に連なる山々もすべては梅の木です。よく見ると、足元に梅受けの青いネットが貼られているのもわかります。 みなべ市南部梅林からの眺め 「みなべ・田辺の梅システム」は世界農業遺産に認定されています。 「みなべ・田辺の梅システム」400年にわたり高品質な梅を生産してきた農業の取り組みで簡単に言うと、里山の斜面に雑木林(注*薪炭林)を残しつつ、梅林としても利用する取り組み。(注)薪炭林(しんたんりん)は、字のごとく薪や木炭に活用される木々のこと。 薪炭林を残すことで、斜面は崩れにくく強度を増し、林に住むニホンミツバチが梅の受粉を助けます。また雨や雪が降ると洪水や渇水の調整役としても働きも。薪炭林のウバメガシは和歌山の特産品でもある「備長炭」となります。「みなべ・田辺の梅システム」は梅の栽培を中心として、地域の資源を有効活用しながらみなべの人々の生活を支えてきたんですね。その活動が400年後の今、この目の前の南部梅林の唯一無二の景観や文化を作っていると思うと実に尊いです。来てよかった。夜は備長炭で炭焼き料理もいただきました。みなべ町は、今まさに収穫のピークです。梅の品種の中でも、最高級品といわれる「南高梅」は肉厚で果肉がやわらかく、陽に当たる部分にぽっと紅が差すのが特徴です。福岡ではなかなかお目にかかれない、「すもも」と見間違えるほどの立派な梅がたわわに実っています。 収穫後、落ちていた南高梅を拾って 写真がなくて残念ですが、南高梅は完熟して網に落ちたものを丁寧に集めたり、黄色い籠をからって、一粒づつ手摘みをされていました。1本の木から3000個ほどが採れると聞いたので気が遠くなる作業ですね。作業性からか、低木が多いです。 こちらは南部梅林の花梅。(花を楽しむように栽培されたもの) 梅エキスの原料等、加工品に使用されるとのことで竹竿でたたいて落下したものを網で 集めていく収穫方法。 来週から「梅しごと」のワークショップ、また今月のやさい塾でも梅を取り上げますので、また皆さんに詳細をお届けできたらと思っています。梅愛が増しました!明日以降に続編を~♪